猫轍守衛の偽業務日報

訳あって暇人やってる、その昔似非鉄道趣味者だったクズの毒吐きブログ。虎もライオンもデカい猫だけど、文句ある?

『東記念賞』なんて『日本鉄道賞』以上に露骨な内輪もいいところw

先月末、阪急阪神HD公式サイトのニュースリリースにこんなのがあった。まあ「2年目のジンクス(by坂井珍也)」(*1)破りおめでとうという事で(棒)
阪神なんば線開業に伴う相互直通運転について 「東記念賞」を受賞! http://holdings.hankyu-hanshin.co.jp/ir/data/SR201101291N2.pdf(※PDFファイル)
 阪神電気鉄道株式会社(本社:大阪市福島区、社長:坂井信也)と近畿日本鉄道株式会社(本社:大阪市天王寺区、社長:小林哲也)は、阪神なんば線開業に伴う相互直通運転について、鉄道の運転業務の分野に画期的な功績のある者を社団法人日本鉄道運転協会(協会:東京都台東区、会長:小野純朗)が表彰する「東(ひがし)記念賞」を1月28日に受賞いたしました。
 これは、相互直通運転に際し両社の運転業務・車両設備はもとより作業方法等、数多くの相違を克服して阪神三宮から大阪難波を経由し近鉄奈良に至る広域交通ネットワークを実現させ、お客様の利便性を大きく向上させるとともに関西圏の鉄道輸送の活性化に大きく貢献したことが評価されたものです。》
一昨年の国交省による日本鉄道賞受賞、大阪商工会議所による大阪活力グランプリ大賞受賞、昨年の関経連関西経済同友会による関西財界セミナー大賞受賞に国交省による交通関係環境保全優良事業者等大臣表彰の国土交通大臣表彰と来て、今回の東記念賞受賞となる訳だが、今回は今まで以上に「何ですかソレ?」な感じしかしないw
その為か、このニュースリリースには、
http://holdings.hankyu-hanshin.co.jp/ir/data/SR201101291N2.pdf
 ※ 東記念賞
 昭和34年に社団法人日本鉄道運転協会の初代会長である東義胤(ひがし よしたね)氏のご遺贈金を基金とし、鉄道の運転業務の分野に画期的な功績のある者を表彰し、併せて氏のご遺徳をたたえることを目的として設定した賞。鉄道の運転業務の分野において、技術革新、保安度向上、近代化、業務刷新等に画期的な功績があった者を対象として、毎年行っている。》
という説明文がある。乱暴に言ってしまうならば、要は「鉄道業界人の鉄道業界人による鉄道業界人の為の賞」でしかないわけだw
そもそも、この『東記念賞』を送った社団法人日本鉄道運転協会というのは、
《協会のご案内‐社団法人 日本鉄道運転協会 http://www.jtoa.org/kyoukai/index.html
 (社)日本鉄道運転協会は、鉄道の運転業務 ………… 主なものを挙げれば運転設備計画、列車計画、指令業務、運転事故防止、事故調査、運転規程、車両計画、車両運用計画、車両検修計画、車両基地、乗務員運用と指導訓練などの諸業務 ……… に関する調査と研究を行い、またそれらの知識の普及並びに進歩向上を図ることにより、鉄道輸送の能率化及び近代化に寄与することを目的に昭和34年(1959)1月29日に設立されました。
 運転協会は約25,000余名の個人会員と214社の法人会員によって構成されています。また、北海道、東北、新潟、中部、関西、広島、四国、九州地区に8つの支部を、関東地区に関東部会が置かれています。》
という組織なのだが、役員一覧(http://www.jtoa.org/kyoukai/22yakuin.pdf)を見てみると、
http://www.jtoa.org/kyoukai/22yakuin.pdf(※PDFファイル)
 会長(非常勤) 小野純朗 元近畿車輌株式会社
 (中略)
 副会長(非常勤) 藤原崇起 阪神電気鉄道株式会社》(※ちなみに役員は全員非常勤になっている。)
という、「何だw会長が元近車の人&副会長の一人が阪神の常務かよwww」(*2)なところなので、内輪ぶりも甚だしい評価とも言える。まあ業界団体の賞など所詮そんな物なのかもしれないが。
(*1)過去エントリ『坂井社長! ホントアンタって人はー!!!!(何度目だ!?)』(http://d.hatena.ne.jp/nekotetumamori/20091218#1261146000)追記参照の事。
(*2)阪神電鉄公式サイトの阪神なんば線日本鉄道賞受賞時のニュースリリースhttp://www.hanshin.co.jp/company/press/pdf/20091014.pdf※PDFファイル)にも藤原崇起氏の肩書きとコメントが掲載されているが、一昨年、神戸新聞に連載された特集『新兵庫人 輝く』の阪神なんば線の記事にも記載されている。
《新兵庫人 輝く 第5部 線路は続くよ(1)阪神なんば線神戸新聞 http://www.kobe-np.co.jp/info/hyogo_jin2/18.shtml
 大手私鉄を結ぶなんば線構想は戦後間もなく浮上し、関西の鉄道網を大きく変える世紀の大事業と期待されたが、街の分断を懸念する沿線の反対運動で長く中断していた。東京でも昨年7月、大手をつなぐ東京メトロ副都心線が開業したが、ダイヤの乱れや停電などが頻発し、駅設備や人員配置の見直しを迫られた。「プレッシャーは大きかった」。阪神の鉄道部門の総帥・常務都市交通事業本部長の藤原崇起(たかおき)(57)は振り返る。》