猫轍守衛の偽業務日報

訳あって暇人やってる、その昔似非鉄道趣味者だったクズの毒吐きブログ。虎もライオンもデカい猫だけど、文句ある?

高島屋阪急阪神百貨店連合成らず(ま、無理もないよなw)

2008年の巨人『メークレジェンド』の後間もなく経営統合予定の発表があり、それからあまり進展のニュースもなく、キリンとサントリーが結局統合しなかった事を考えたら高島屋とH2Oリテイリング(阪急阪神百貨店)の統合成立の可能性は五分五分かな……な感じは薄々してた。実際、梅田の阪急・阪神両百貨店と難波の高島屋の売場を通りがかっても「この両者本気で統合しようと思ってるのか?」な雰囲気だったしなw
で、オチは今日の夕刊フジ一面の見出しで知った。結局ムリでしたとwww
高島屋とH2Oリテイルの経営統合が破談、溝埋め切れず Yahoo!ニュース(ロイター) http://news.mobile.yahoo.co.jp/news/view/20100325-00000120-reu-bus_all.html
 [東京 25日 ロイター] 高島屋<8233.T>は25日、2011年までに予定していたエイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)<8242.T>との経営統合の中止を決議したと発表した。
 市場縮小の続く百貨店業界ではJ.フロントリテイリング<3086.T>や三越伊勢丹ホールディングス<3099.T>の誕生など再編が続いているが、高島屋とH20は統合比率や人事、店舗戦略などで両社の溝が埋まらず破談となった。相互に10%ずつ保有する株式の持ちあいと業務提携は継続する。
 高島屋と「阪急阪神百貨店」を傘下に抱えるH2Oとの統合は08年10月に合意した。25日に都内で会見した高島屋の鈴木弘治社長は、「全国に店舗網を展開する当社と大阪・梅田に一極集中のH20で店舗に対する考え方の差異があった」と説明。
 人事や統合比率を含め「話しあえば話しあうほど考え方に差異があり」、昨年末には破談する見通しとなり、両社から「必然的に(協議中止を)申し出た」という。
 統合撤回に伴い、相互に1人ずつ派遣していた役員は25日付で辞任する。
 一方、これまで経営統合に向けて順次進めた部分的な事業提携について効果があったとして今度も事業提携は継続する。今夏はお中元800品目について共通化、2011年春以降は売り場の共同開発なども計画する。
 統合撤回の影響について鈴木社長は、「経営統合することでそれぞれのブランド(の価値)が希薄化することもある」として、ブランド面ではマイナスの影響がないと強調。
 「高島屋の規模と経営体力なら大手のその他のグループと十分太刀打ちできる」と単独での生き残りに自信をみせた。
 高島屋は同日赤字の続いていた米ニューヨーク店の閉鎖と売却交渉開始を発表した。売却価格は未定。》
やっぱりそれ、何てキリンサントリーwww
結局、キリンにしろ高島屋にしろ自分の所より「格下」かつ創業者一族の影響を完全に排除していないサントリー阪急阪神百貨店と付き合うのは統合への協議の時点から「体力のムダ」だったという事でしょう。
ま、これで高島屋と微妙に関係深い南海電鉄の扶持も守られた(?)し(池田泉州ホールディングスの件はスルーかよというツッコミは……勘弁して下さい彼らは所詮地銀連合なので……)、高島屋も阪急阪神ホールディングスに気を使った上に下手に梅田で伊勢丹向かえ打たなくて済んだし、なにより所詮は地方百貨店でしかない阪急阪神百側にしても高島屋に下手に気を使わなくて済むし(プライドだけはやたら高い「格下」の企業を相手にした「経営統合」が一筋縄では行かない事は阪急阪神自身が身を持ってよく知っているだろうしねw)で、なにより高島屋珍ヲタ以外は確実に食いつかない半珍球団セールなんかやらなくてすむ訳で、高島屋阪急阪神百貨店mg(^Д^)プギャーであると同時に実の所は両者「三方よし」な感じでめでたしめでたしのようなw……いや、株式持ち合い&業務提携は継続されるので高島屋半珍セールはやりかねないのか? ま、その可能性はもはや阪急阪神が半珍球団切り放しを本気で実行する時期になってもありえないと思うがw
……個人的には後は「紛いもの」阪急阪神百貨店がジェイアール西日本伊勢丹にボコボコにされるのを見届けるだけかなwww
追記:産経関西がH2Oリテイ椙岡CEOの言い分載せてるね。
高島屋とH2O 統合断念 戦略に溝、提携は継続‐産経関西産経新聞大阪本社公式ニュースサイト) http://www.sankei-kansai.com/2010/03/26/20100326-022076.php
 一方、大阪市内で同日、記者会見したH2Oリテイリングの椙岡(すぎおか)俊一会長兼最高経営責任者(CEO)は「全国展開の高島屋と地域特化のH2Oでは、同じ百貨店でも戦略の違いが大きい。多大な時間とエネルギーを費やして統合しても、双方の良さを殺してしまう」と話した。》
《描けぬ成長戦略 高島屋とH2O 統合断念‐産経関西産経新聞大阪本社公式ニュースサイト) http://www.sankei-kansai.com/2010/03/26/20100326-022078.php
 「今までのように多店舗展開すればいいという時代ではない。これからは都心の旗艦店に集中する形にならざるを得ないと思う」
 今年1月、H2Oリテイリングの椙岡(すぎおか)俊一会長はこう述べた。地方をふくめ、ほぼ全国に20店あまりを展開する高島屋と、関西を地盤とするH2O。折しも1月は統合撤回の議論がスタートした時期だった。この時点で、椙岡会長の胸中では今回の結末も選択肢の一つとしてあったとみられる。
 両社の協業効果は決して小さくない。今月2日に増床開業した高島屋大阪店。地下1階の食品売り場には、これまで高島屋と取引のなかった業者も店を構えた。阪急百貨店に出店していた店で「両社の議論のなかで浮上した」(高島屋)協力だった。このほか、昨年秋に共通化したのし紙などの調達で「2億円程度のコスト削減効果」(H2O)を達成するなど、統合協議の“果実”は少なくない。
 今回の統合撤回と事業面での提携継続は、こうした果実はそのままに、統合に伴う両社の労力や時間のロスをなくすという判断だった。金融危機以降、10兆円といわれた百貨店市場は6兆5千億円に縮小し、量販店や専門店への顧客流出も加速。急激な市場の変化に対応するため「規模の拡大より、迅速な市場対応を選んだ」(高島屋)という。
 だが、両社の統合は、大阪市内で百貨店各社の増床、開業が相次ぐ「2011年問題」での勝ち残りにつながる戦略でもあった。
 大阪市内では高島屋大阪店は今月、売り場面積を従来の約1・4倍の7万8千平方メートルに増床。キタでは平成23年に大丸梅田店の増床とJR大阪三越伊勢丹の開業、24年には阪急百貨店梅田本店の建て替え工事も完了する。さらなる競争激化は避けられない。
 両社の協業効果も、経営統合という前提があってこそ加速した点は否定できない。この日の会見でH2Oの椙岡会長は「地域重視の後の成長戦略が描ききれない中で、(統合に)次の成長の可能性を見いだしたかった。できればやりたかったという思いはある」と打ち明けた。》
椙岡CEOえらい名残惜しそうだなw裏をかえせば阪急阪神は結局何やっても伊勢丹と大丸には勝てないって事を遠回しに認めたとも解せよう。
ま、京都の四条河原町阪急撤退はJR京都駅ビルへの伊勢丹進出が要因の一つでもあるので、それ考えても「大阪キタの百貨店戦争」なんてやっぱり伊勢丹進出が決定した時点で最初っから勝敗決まってるだろバーカwと思うけど、「どうする阪急阪神?」的なメディアの煽りが何かと欝陶しい。それは阪急「創始者小林一三のやった事が日本社会においてどれだけ「SUGEeeeE!」な感じで過剰に持ち上げて語られて来たかを暗に意味しているのだが、同時にその幻想を越える力を阪急阪神が有していない事も意味している。
ぶっちゃけ今となってはもはやゾンビと化した『逸翁』(阪急関係者と元関係者による小林一三崇拝及び阪急信者の思考)を葬り去る事が出来るのは『青い光の燕』(JR西刊行の情報誌の題名『ブルーシグナル』(http://www.westjr.co.jp/company/action/issue/bsignal/)から適当に思い付いた。えらい下手な詩的かつ「4.25」被害者とその親族怒らせるような表現スマン)だけなのかもしれない。