猫轍守衛の偽業務日報

訳あって暇人やってる、その昔似非鉄道趣味者だったクズの毒吐きブログ。虎もライオンもデカい猫だけど、文句ある?

JR大阪三越伊勢丹が大阪・キタの「百貨店戦争」が本格化する前に白旗あげちゃったよ!?

当ダイアリーではスルーしてしまっていたのだが、昨年のJR大阪駅リニューアルに合わせて鳴り物入りで登場したJR大阪三越伊勢丹、開業一年目からとんだ皮算用にして一人負けに終わったようで、ちなみに以下は今年4月の産経の記事なのだが、

「ルクア」が年間売上目標超えの340億円 JR大阪駅北のファッションビル - MSN産経west
 JR大阪駅北側に昨年5月4日開業したファッションビル「ルクア」の運営会社は 2日、3月末までの累計売上高が340億円になったことを明らかにした。昨年10月に当初の250億円から大幅に上方修正し、320億円とした年間売上高目標をも上回った。

 一方、ルクアと同じ日に開業したJR大阪三越伊勢丹の累計売上高は310億円 にとどまった。同社は3月末までの売上高目標として当初550億円、昨年10月 には350億円に大幅下方修正したが、その目標も下回った。
 (後略)

まあうめきたの開発が頓挫気味であまりにも立地が悪すぎるとは言え、隣のルクアに負けているとか、こいつら伊勢丹の看板担いでいる分際のくせにそんなんで大阪・キタの「百貨店戦争」で生き残れるんかオイwとか思っていたら、結局はうめだ阪急が「お前らお待たせ〜!wやっと俺のターンだぜ!!」と言った直後に白旗挙げてしまい、「百貨店戦争」が本格化する前にあっさり勝敗ついちゃいましたとさ、ちゃんちゃんwという、アンチ阪急阪神気味の自分から見ても残念すぎて非常に笑える意味でなんじゃそりゃな展開に落ち着いたという……w当然、三越伊勢丹HDも巻き添えを喰らったようでw

JR西、「大阪三越伊勢丹」不振で減損 阪急の攻勢でさらなる苦戦も(1/2ページ) - MSN産経west
 JR西日本は26日、大阪駅ビルに入る百貨店「JR大阪三越伊勢丹」が当初見込んだ収益を確保できていないとして、同店の内装設備の減損損失(特別損失)188億円を平成24年4〜9月期連結決算に計上すると発表した。当面は黒字が見込むことができないのが理由だ。JR西は30日に決算を発表するが、業績予想については「精査中」とした。建て替え工事中の阪急百貨店梅田本店で売り場の一部が25日に先行オープンしたが、大阪・キタの百貨店戦争で早くも明暗が分かれてきた。

 昨年5月に開業したJR大阪三越伊勢丹は、百貨店がひしめく大阪・キタでの激しい競争に巻込まれ、苦戦を強いられている。4 月までの開業1年間の売上高は334億円と、当初目標の6割にとどまり、大幅な赤字となった。

 一方、JR大阪三越伊勢丹の運営会社に共同出資している三越伊勢丹ホールディングス(HD)も同日、24年4〜9月期連結決算の業績予想を下方修正し、最終利益を15億円と、従来予想から75億円引き下げた。

 三越伊勢丹HDの赤松憲常務執行役員は26日、「商品と顧客がかみ合っていない。品ぞろえや売り場構成を見直し、平成28年3月期で黒字化を目指す」と巻き返しを誓った。

 JR大阪三越伊勢丹は昨夏以降、陳列棚や壁に書かれる文字を大きくしたり、均一価格のセールを随時開くなど活性化策を繰り広げてきた。その結果、9月の単月売上高は前年同月比で初めてのプラスに転じるなど“復調の兆し”も見えはじめている。
 (後略)

「さらなる苦戦も」って、ほぼ決着ついた勝負を要らん事書いてでさらに煽るところが産経クオリティというところかwそれはともかく、この内容の記事を日経が書くと以下のようになる。

三越伊勢丹の純利益93%減 4〜9月、大阪店舗不振で減損 :業績ニュース :企業 :マーケット :日本経済新聞
 三越伊勢丹ホールディングスは26日、2012年4〜9月期の連結純利 益が前年同期比93%減の15億円になったと発表した。従来予想を75億円下回る。株式の4割を保有する持ち分法適用会社のジェイアール西日本伊勢丹が、主力店の「JR大阪三越伊勢丹」の販売不振により、188 億円の減損損失を計上することが響く。

 連結経常利益は59%減の65億円と従来予想を75億円下回る。JR西日本伊勢丹減損損失の4割に当たる80億円を営業外損失として計上する。

 大阪の店舗は11年5月にオープン。年間売上高目標は550億円だったが、今期は340億円と計画を4割下回る見込み。周辺地区の再開発が遅れて、来店客数が想定以下で推移する。首都圏に主力店舗が集中する三越伊勢丹知名度が、大阪で低いことも響いているようだ。大阪の店舗は、13年3月期に2期連続で大幅な赤字となる見通しだ。

 三越伊勢丹は、JR西日本伊勢丹の株式の6割を保有する西日本旅客鉄道JR西日本)と再建策を協議している。来年3月までに再生プランを固めて、「16年3月期に大阪の店舗を黒字化させたい」(三越伊勢丹の赤松憲・取締役常務執行役員)という。

 大阪の店舗の販売は、9月に前年同月比で2%強増加。10月も足元までで同4%増と持ち直しつつある。不振が目立っていた婦人衣料や雑貨などの売り場の刷新を進めて集客を強化。周辺では来春にかけて再開発が進む予定で、来店客は増加しそうだという。

 三越伊勢丹は、13年3月期通期の連結業績予想は「精査中」として据え置いた。純利益は前期比5割減の290億円を見込むが、11月上旬の決算発表では下方修正する公算が大きい。

記事ではうめきたの開発が遅れている上に伊勢丹知名度が大阪では低いんでは……とあるが、現状ではあまりにも運が悪すぎな場所にあるから来る客も……いう見方は自分もそう思っているからツッコミ入れられないのだが、伊勢丹知名度が大阪で低いとかという見解に関しては、それは即ち関西圏で伊勢丹知名度が低い、という意味にもなる訳で、いくらなんでもそれは京都駅の伊勢丹に失礼な話だろう(爆)ただ、長年の間各種メディアも荷担して広められてきた「関西の百貨店の雄=阪急百貨店」という認識は、多くの京阪神地域の住人の地元贔屓と結びついてそう簡単に変わるものでもないので、三越伊勢丹高島屋より下位ランクの筈の阪急百貨店の知名度がそれらよりも関西では高いのはある意味仕方ないとも言える。
ちなみに三越伊勢丹HD赤松常務が顧客と商品のミスマッチを一人負けの一因として挙げている件だが、これに関してはJR西の真鍋社長も5月の社長就任時の会見で似たような指摘をしている。

「関西の消費者に合わなかった部分も」大阪三越伊勢丹の不振 JR西日本・真鍋新社長が就任会見 - MSN産経west(一部抜粋)
 昨年にリニューアル開業した大阪駅については、「関西活性化の役割は果たしている」と一定の評価を示しながら、不振が続く百貨店の大阪三越伊勢丹については 「関西の消費者に合わなかった部分もある。どういう切り替えができるか議論している」と述べた。

とは言え、JR西伊勢丹の瀬良社長は今年8月14日の時点では「えー? そうなん?w」とか思っていたところがあるようでw

「危機的状況ではない」JR大阪三越伊勢丹、売り上げ低迷でも強気 - MSN産経west
 ジェイアール西日本伊勢丹京都市下京区)の 瀬良知也社長(56)は14日、産経新聞のインタビューに応じ、開業初年度の売上高が当初目標の約6割にとどまったJR大阪三越伊勢丹大阪市北区)について、「現時点で出店時のコンセプトを崩したくはない」と強調。ブランドではなく、商品ごとに売り場を設定する“自主編集売り場”など他店にない独自性を維持する考えを示した。

 瀬良社長は、維持の理由について、新規カード会員数が順調に増えていることに加え、今夏の中元商戦の売上高が前年を上回ったことを挙げ、「今の店に関心を持つ人がいる。少なくとも誰からも見向きをしてもらえない危機的な状況ではない」と分析した。
 (後略)

まあ確かに瀬良社長の見解も強ち間違ってはいない気がする。大阪・キタに限らず全部の百貨店がどこも似たり寄ったりというのもつまんないしねぇ。ちなみに自分は伊勢丹はおろかどこの百貨店の会員カードを作る気はないけど大阪三越伊勢丹の菓子売場はやや贔屓気味なところがあって(といっても金欠気味なので100円代のものを一つ二つ買う場合が殆どなのだが(汗)なんか下手に弄られるのも正直惜しいw
ただ、開業までに裏では色々あってあの品揃えなり販売方法になったと思うが、もう色んなものにカネ落とすの止めようかという考えの者ばかりになった関西圏に於いてそれでもなお百貨店にカネを落とす層を惹き付けられなかった時点で、JR西も三越伊勢丹も「伊勢丹」のブランドにあぐらをかいたとしか思えない。

しかしまあ三越伊勢丹がJR西に手を引かれて大阪・キタに来るという話が出たときは、当初関西の同業者、特に最前線でガチンコ勝負を迫られる事になり京都のほうでは河原町阪急をやられてしまったH2Oリテイはガクブルなんじゃね?wとかいう話だったのが、フタを開けたら何その最弱ぶり発揮とかいう、ある意味ここ数年の阪神タイガースのそれを越えたお笑いネタになってしまったようなwおかげで半珍の相変わらずおバカな話題を耳にしてもちっとも面白くないwその意味ではほんとたまに大ポカやらかすJR西のやる事だわなというかw
まあ半珍は珍ヲタですら球団を完全に見切り始めた雰囲気が漂ってきているので、提灯持ちメディアがどんなに煽ろうがジリ貧確定になるかもしれないが、大阪三越伊勢丹うめきた次第で何とでもなりそうな気がしなくもないのが……と思ってみるも、その前にうめきた自体が頓挫気味だしどうなるのやらwただ仮に収益が改善しても店舗の規模からして、大阪ステーションシティ開業前の大丸梅田店ポジションに収まるのがオチなのかもしれない。