猫轍守衛の偽業務日報

訳あって暇人やってる、その昔似非鉄道趣味者だったクズの毒吐きブログ。虎もライオンもデカい猫だけど、文句ある?

阪急とJR西による小林一三モデル無敵神話の必然的な終焉……かも

最近、ネタには事欠かないにも関わらずこのダイアリーの更新が中々出来ておらず、放置したネタは数多し、この話も今頃かよと言われそうなのだが、せめてこの話ぐらいはネタとして取り上げておく。

阪急が宝塚ファミリーランド跡地を再利用して造った宝塚ガーデンフィールズ、想像以上にダメだったようで。

宝塚ガーデンフィールズ:来年12月24日に閉園へ 初年度から赤字続き /兵庫− 毎日jp(毎日新聞)

 阪急電鉄は27日、宝塚市栄町1の「宝塚ガーデンフィールズ 」の営業を来年12月24日で終了すると発表した。 03年4月に閉園した「宝塚ファミリーランド」の跡地約11・5ヘクタールのうち約3ヘクタールを使い、同年9月に英国風庭園やペットパークなどを開業したが、初年度から赤字経営が続いていた。跡地の利用は未定。【高瀬浩平】

 阪急電鉄が27日の取締役会で決定した。約1500種の植物がある英国風 庭園▽犬を自由に遊ばせられるペット パーク▽宝塚歌劇記念館だった洋館を利用した中華料理店??など6施設の営業を中止する。住宅展示場の敷地内にあるイタリア料理店の営業は続ける。

 年間入場者数は約50万人を目標としていたが、06年度の約41万人をピー クに最近は減少傾向が続き、11年度は約27万人まで落ち込んでいた。原因に ついて同社は「長時間滞在するには施設が狭く、十分な満足を提供できなかった」とみている。

 かつて多くの家族連れでにぎわった宝塚ファミリーランドの跡地には住宅展示場や商業施設、マンションなどが建設され、宝塚ガーデンフィールズは大型の集客施設として期待されていた。

 宝塚市は11年11月?今年5月、市立手塚治虫記念館など近接する市の施設と英国風庭園、ペットパークの計6施設で共通割引サービスをするなど連携を強めていた。 中川智子市長は「大変残念。営業継続を切望し、かなわない場合、宝塚にふさわしい土地活用が図られるよう阪急電鉄と協議する」とコメントした。

神戸新聞|社会|宝塚ガーデンフィールズ閉園へ 利用低迷で
 阪急電鉄は27日、宝塚ファミリーランド跡地で営業していた庭園施設「宝塚ガーデンフィールズ」(宝塚市武庫川町)を来年12月に閉園すると発表した。2003年9月に開園したが、利用者が低迷し、経営不振が続いていた。閉園後の利用については未定。

 敷地面積は約3万平方メートル。約1500種の植物が観賞できる英国風庭園や、小動物とふれ合えるペットパークなどの有料施設がある。阪神間などから年間50万人の集客を見込んだが、利用者数は年間41万人だった06年度をピークに落ち込み、11年度は27万人にとどまった。

 同電鉄によると、花や緑がテーマのため夏場や冬場の客足が伸び悩み、飲食、物販の収益も上がらなかったという。開園当初から赤字が続き、景気悪化もあり、経営改善は困難と判断した。

 施設は宝塚大劇場の北東側にあり、阪急・JR宝塚駅から歩いて行ける好立地。中川智子市長は 「ファミリーランド閉園の際にもお願いしたが、現在の環境をできるだけ残してほしい。阪急電鉄と十分に協議する」とコメントした。(松本大輔

まあ宝塚ファミリーランドを閉鎖したはいいが、その跡地利用は今の阪急には手に負えない代物となっていた故に住宅展示場だのベビーザラスができただの豪華な産婦人科が建っただの私学呼ぼうかだののしていた訳で、それでも微妙な感があった所にこれと来た訳で。
まあ庭園とドッグランとペットショップじゃ最初からくる客層限られてしまう訳で。その意味では阪神パーク跡地をヨソに貸し出しららぽーと甲子園を造らせた旧阪神電鉄の方がその点だけに関してはまだマシな事やっていたのでしょうが、まあ日本経済なんてとうに死亡フラグ立っちまってるだけにそれもいつまで続くか不明というかw
ただ、結局こういうのは只の不可逆的かつ必然的な時代の運命というもので、今回のガーデンフィールズ閉鎖は阪急的にはダメージを止める為の処置でしか無いとはいえ、今の阪急にはもはやそういう形で組織の完全終焉の時まで創業以来の所業からの撤退戦しか道は残ってないのではないか、そして同業他社も遅かれ早かれそういう状況になるんだろうなという気がしますがね。
実際、私鉄各社に遅れること数十年してから阪急のやり方を参考にしてきて今や阪急と立ち位置入れ代わっちゃった感じのするJR西ですらこんな話が出て来た訳で。

劇団四季 10月で京都劇場の常時公演終了「10年で区切り」 — スポニチ Sponichi Annex 芸能
 劇団四季は27日、JR京都駅内にある京都劇場での常時公演を、上演中のミュージカル 「桃次郎の冒険」が千秋楽となる10月8日をもって終了すると発表した。今後は「上演が可能なタイミングごとに劇場をお借りします」とし、単発公演を実施する。ただ、次回公演の開催時期などは決まっていない。

 京都劇場は2002年1月にオープン。こけら落とし公演は「オペラ座の怪人」で、07 年12月に退団した俳優の石丸幹二(47)が出演した。「美女と野獣」「マンマ・ミーア!」などこれまでに39作品、計3126回上演。総来場者数は約230万人に上ったが、関係者によると「作品によっては(入場者が)少ないものもあった」という。

 劇団四季関西公演本部は「10年間休まずに公演を継続できたことを一つの区切りと捉え、新しい形での公演活動に舵(かじ)を切ることとなりました。京都から撤退ということではありません」と説明。京都劇場を運営するJR西日本グループの京都駅ビル開発は、1 0月以降の運営方法について「具体的な内容は検討中」とした。

 劇団四季では99年9月、札幌市のJRシアターが札幌駅の再開発に伴い閉館。2010 年5月には、福岡市の福岡シティ劇場が経営不振を理由に常時公演を休止、撤退している。

京都駅ビル内の京都劇場での劇団四季の常設公演終了って、あそこも思っていた以上に儲かってなかったんだなという感じが。で、昨日が最終公演だったようで。

劇団四季、京都ラスト公演 ファン「復活を」と惜しむ声 : 京都新聞
 劇団四季(本部・東京都)は8日、 京都市下京区京都駅ビル内「京都劇場」で10年間行ってきた通年公演を終了した。訪れた四季ファンからは「復活してほしい」と惜しむ声が聞かれた。

 ラストを飾ったのは、ファミリーミュージカル「桃次郎の冒険」。特別なセレモニーはなく、俳優たちが笑いと感動の舞台を普段通りに務めきった。 客席には家族連れや公演終了を知って駆けつけたファンの姿も多く見られた。

 (中略)

 京都劇場は2002年のオープン以来、四季が常時公演を行ってきたが「新たな公演形式を模索するための区切り」として終了を決めた。四季は今後も京都での公演を単発で続ける方針だが、具体的には決まっていない。

まあ唯一の救いは京都劇場はハービスエントの大阪四季劇場と違って劇団四季専用じゃないという事なんですが、ただこれは劇団四季が京都公演を止める程、もう既に関西圏の人間があのテのお芝居にカネ落とさなくなったのが当たり前の時代になったという事を暗に示しているんじゃないかと思うんですよね。タカラヅカもこの所『逆転裁判』とか『銀河英雄伝説』とか『JIN』とかといった今まで以上に割りと一般受けしそうな演目やりはじめている所を見ると、やはり客離れ阻止と少しでも新たな顧客を獲得する事に必死なんだなという感じしかしてこないんですよね。
やはり「小林一三モデル」無敵神話、これにて遂に完全に詰んだりというところなのか、それともはたまた新しく再生して延々と生き延びるのか、まだその答えは誰にも判らんとは言え、現実には色々と終わっているよなという感じしかしませんけどね。それにしても中川宝塚市長、幾ら「歌劇の街」のところの自治体の長やってるからって、遊園地経営も庭園経営も劇団経営も所詮は自分の都合でしかないぶっちゃけ薄情とも言える阪急ばかりに何も頼らなくてもいいものを……まあ元々他に「何もない」からなのかもしれないけど。