猫轍守衛の偽業務日報

訳あって暇人やってる、その昔似非鉄道趣味者だったクズの毒吐きブログ。虎もライオンもデカい猫だけど、文句ある?

哀しきかな公共インフラを支える企業というのはそんなもん

福島第一原発事故でよりによって協力会社の従業員が重度の局所被曝による火傷を負った件。まあ個人的には「ま、東電の事だからなあ(呆)……orz」と思っていたのでさもありなんというか。今の所命に別状無しというのが唯一の救いだが、正直やるせない。
しかし47NEWSに挙がっていたこの記事見ると、やはり電力だの鉄道だのといった公共インフラを運営する企業を実質支えているのはそこの下請企業である事を改めて思い知らされる。
《「求められれば断れない」 ?協力企業?下請けの悲哀 : 47トピックス - 47NEWS(よんななニュース) http://www.47news.jp/47topics/e/202501.php
 東京電力福島第1原発3号機で作業員3人が高線量の放射線に被ばくした。うち2人は、東電が?協力企業?と呼ぶ下請け会社の社員。さらにもう1人は孫請け会社の社員だった。「東電は親会社みたいな存在。求められれば断れない」。彼らは時に、被ばくの恐れがある危険な作業も請け負い、東電の掲げる「電力の安定供給」を支えている。
 東日本大震災前の福島第1原発では、1日平均約6800人が出入りしていた。このうち東電の社員は2割にも満たない約1100人。残りは原子炉メーカーや電気設備工事会社などから派遣された作業員たちだ。
 3号機で24日に被ばくしたのは関電工(東京)の社員2人と、孫請け会社の1人。被ばく事故当時、現場の3号機タービン建屋で作業をしていたのは3人を含め、いずれも「協力企業」の6人。東電は被ばくした3人を「作業員」と説明したが、実際に作業をしていたのは孫請けの1人で、関電工の2人は現場監督の立場だった。
 主に東電系の工事を請け負う関電工。大株主でもある東電は売上高の50%近くを占める最大顧客だ。「親子の関係に近く、発注者と請負業者というだけでは割り切れない。求められれば断れない」。被ばく事故後、関電工のある社員はそう漏らした。
 福島第1原発では25日、東電社員441人と、下請け会社などの社員95人が放射線への恐怖を抱えながら原発の復旧作業を続けた。関電工社員は「今は『安全性を確保している』という東電の説明を信じるしかない」。
 首都圏への電力供給を維持し、原発の危機的状況の打開に力を尽くす下請け会社の社員たち。東電広報部は「専門分野について弊社では賄いきれない部分を担っており、協力企業の社員をゼロにはできない」としている。(2011年3月25日 共同通信)》
「専門分野について弊社では賄いきれない部分を担っており、協力企業の社員をゼロにはできない」東電の広報担当のこの言葉は何も東電に限らずである。しかし日頃から何かとやっている事がぬるい組織というのは、非常時に思いっきりその辺りのボロが出てしまうのだろう。肝心な部分を下請け・孫請けに丸投げしている所なら尚更だ。私達の日頃の生活はそんな公共インフラを担う組織の内部ヒエラルヒーに支えられているのだ。そういや自分、昨年7月に起きた山陽新幹線の保守作業用車両脱線事故の件に振れたエントリ(http://d.hatena.ne.jp/nekotetumamori/20100724#1279927591)でもそんな事書いたような。