猫轍守衛の偽業務日報

訳あって暇人やってる、その昔似非鉄道趣味者だったクズの毒吐きブログ。虎もライオンもデカい猫だけど、文句ある?

「逸れ燕」西川恭爾の「本当の悲劇」

『ブログdeバーチャル駅長』経由で『阪神ナウ!』に行き、そこの阪急阪神HD出向中の阪神社員の個人ブログにアクセスしたら、最新記事でかつて珍ヲタ交通ライターが2003年の『星野フィーバー(笑)』に便乗して出した「阪神SUGEeeeE!!(笑)」本、『阪神電鉄物語 球団経営に成功した鉄道会社 』(岡田久雄著・JTBマイロネBOOKS刊)の書評をしていた。よりによって何で今頃wそれも阪神電鉄阪神タイガース双方のメッキが剥がれたことでもはや完全にその内容を嘲笑し、否定してよい本を……wと思ってみたが、なるほどもうすぐ株主総会控えているからかwと思ってみたり。
ちなみに私はこの本をまだ阪神子会社勤務時代に立ち読みして内容知っているのだが、「また阪神肖りの勘違い本書いているヤツがおるわいwww」程度にしか思えなかったし、それは今でも変わらない。
はっきり言おう。この本はカスであると。そしてこの阪神社員による書評も。
《■【書評】阪神電鉄物語 球団経営に成功した鉄道会社‐辛口環境担当「エ辛ジスト」のアンサスティナビリティ・レポート http://hanshin-now.com/blog/page.asp?idx=10008500&post_idx_sel=10031525
 阪神タイガース星野仙一監督のもと18年振りに優勝して大フィーバーとなった2003年に発行された本で、鉄道マニア兼トラキチの著者が阪神電鉄阪神タイガースの歴史を並行して書き進めたもの。鉄道ファンで野球ファンの方にはもってこいの本ですが、結構鉄道ファンと野球ファンというのは重複している場合が多く、こういう人は全国各地の球場に遠征して野球見て回る、なんてことをするわけです。
 阪神電鉄は都市間鉄道のパイオニア阪神タイガース読売ジャイアンツと並んで職業野球団の草分けと、ともに先駆者的存在として華々しく世に出たのですが、その後、阪神電鉄は極端な守りの経営に入り小粒にとどまる一方、阪神タイガースも長い低迷の時代を過ごすことになります。
 その後21世紀に入り、阪神電鉄は経営計画の中で、従来の私鉄経営の定石であった沿線開発中心の「小林一三モデル」への決別をうたい、従来の資産・施設に基づく「ストック型事業」だけではなく、コンテンツやノウハウで稼ぐ「フロー型事業」の拡大を目指しました。阪神タイガース強化への積極投資はその一環で、2003年の優勝はそれが実を結んだものといえるでしょう。
 本書の記述はここまで。阪神タイガースはその後常に優勝を争うことのできる戦力と球界一の観客誘引力をもつ超優良球団へと変貌したのですが、阪神電鉄はというと積極経営への転換を焦る余りその身上であったはずの守りを忘れたのか、あるいは逆に旧態依然とした守りの体質に固執し実質的な企業価値の割には市場の評価を上げることができず敵対的買収の格好のターゲットになったのか、村上ファンドに食い荒らされ、積年のライバル・阪急ホールディングスに救済される形で今の阪急阪神ホールディングスグループに組み込まれることになるのでした。》
時系列及び阪神電鉄の辿った経緯についての記述は、ブログ主が阪神の中の人(それも元本社勤務の総合職)という事もあり間違ってはいない。ただ(いみじくも大卒であるこのブログ主より遥かに低脳な(爆))私がこの書評をカスだと思う理由は次の3点、
(1)ブログ主がガチの珍ヲタ故か、星野仙一の功績を再吟味せず「その後常に優勝を争うことのできる戦力と球界一の観客誘引力をもつ超優良球団へと変貌した」という典型的な「ゼロゼロ年代阪神『常勝球団』幻想」に陥ってしまっている。
(2)そもそも阪神電鉄ごときにろくな経営ノウハウやコンテンツを生み出す力などなかった事は歴史的に見ても明らかな訳だが、何故そうなったのかという考察(つまり、何故最後まで阪急よりも格下の組織でとどまったのかという考察)がまるでなされていない。しかもその理由を「積極経営への転換を焦る余りその身上であったはずの守りを忘れたのか、あるいは逆に旧態依然とした守りの体質に固執し実質的な企業価値の割には市場の評価を上げることができず」という何とも曖昧かつありきたりな言葉で片付けてしまっている。
(3)本当はこのテの、取り上げられた組織のミスリードしか招かないような書籍はその組織の人間がその内容をきちんと批判しなければならない筈だがそれがなされていない。(これは何も阪神に限った話ではない!)
という事に尽きる。まあ連日の激務乙の方にそこまでの文章を期待するのは酷であろうか。ただこのブログ主である阪急阪神出向中の阪神社員、私が言うのもなんだがやはり微妙な事を吐かしている事が多い気が。最近だと、
《 ■激辛ハバネロ甲子園カレー@甲子園球場 阪神ソフトバンク戦‐辛口環境担当「エ辛ジスト」のアンサスティナビリティ・レポート http://hanshin-now.com/blog/page.asp?idx=10008500&post_idx_sel=10031490
 それにしてもソフトバンクの応援団はタチが悪い。「阪神電車ではよ帰れ!」とか。親会社の利用案内をしてくれるのはうれしいけど。ってそういう問題やないやろ。 あと「ピッチャー狙え!」とか。個人的にヤジ飛ばすぶんにはよくあることだと思いますが、応援団がリードして声揃えてコールすることやないやろ。南海ファンの残党の泉州の荒くれ者集団か、M&A等を駆使して行儀悪く儲ける経済マフィア・孫正義に共感するインテリヤクザの群れかしらんが、応援団から暴力団関係者は排除すべきであります。》
とか。それ何ていう「愛虎無罪」w自分の応援している球団とその応援団がしてきた事を棚に上げてそこまで言うとは、全くもって呆れ返るわw!!!!!!!!
阪神電鉄にとっては完全にアウトレンジからの攻撃であった村上ファンドによる株式買収が起きた際に社長をやっていた国鉄OB・西川恭爾の「悲劇」は、彼の経営者としての無能ぶりに輪をかける形で、彼が経営に関わった組織の中枢にこのブログ主のような連中が少なからずいた事ではなかろうか。そしてその最たる例こそ当時社長室担当として彼の隣にいた、専務取締役(当時)にして後の球団オーナー宮崎恒彰だったのではなかろうか。
追記(8/27記):当のブログ主からリンク先のURLがおかしいとの指摘があり訂正致しました。大変失礼致しました。