猫轍守衛の偽業務日報

訳あって暇人やってる、その昔似非鉄道趣味者だったクズの毒吐きブログ。虎もライオンもデカい猫だけど、文句ある?

『照』ではなくて『紹』だったorz

かなり今更な話なのだが、昨年5月のエントリでこんな事を書いた。
《『なんば線広告なさすぎワロタ』 http://d.hatena.ne.jp/nekotetumamori/mobile?date=20090509#1241850604
 それはともかく、ずっと気になってたなんば線地下トンネル入口の偏額の文字が『照複大業』(たぶん)なのは判った。

まあこのダイアリ-の方向上、この後の文章は阪神を腐す内容な訳だが、それは置いとくとしてこの偏額、もしかしたら最初の文字、「紹」かもしれん……という事を先日の阪神なんば線を利用した際に思った。
で、検索かけたらそっちが正解だったようで。阪神の中の人スマンorz
阪神なんば線に初乗り!‐V36スカイラインクーペが欲しい! http://blog.m.livedoor.jp/haru1106/c?type=more&id=50966119
 九条を過ぎると地上に出るが、騒音防止で壁があるため景色は悪いというか見えない。トンネルの出口には、水害防止のための鉄の扉がある。このあたりは昭和のころ台風の高潮の被害にあったからだ。また、出口には「紹複大業(先代からの偉大な事業を引継ぎ、世の中を安定させる)」という文字がある。》
《特集テーマ 番外編3‐西大阪線あこがれぷらっとホーム楽会 http://hanshin-now.com/nishiosaka/column2/b03/index.html
 「九条駅」を出て既存の阪神西大阪線とつながる「西九条駅」までは上り勾配が続き、途中で地上に達するため、トンネルの向こうに柔らかな光が見えて来ます。この光に誘われてトンネルを出て、振り返ったトンネル入口には「紹復大業」と記された銘板が見えました。これは「書経」にちなんだ言葉であるとともに、約40年の紆余曲折を経てようやく叶おうとする鉄道延伸事業の労苦を偲び、未来への希望を込めようとする意味もあるのだそうです。》
阪神なんば線ウォーク、特別版レポート‐列車番号T-TAKE http://portable.blog.ocn.ne.jp/t/typecast/49029/54354/30057625?page=11
トンネル出入り口の名物、「紹復大業」の扁額、誰が書いたかについても気になるところです。阪神の坂井社長でしょうか。》
元ネタ書経かよ! みんな大好き儒学の言葉wしかし「仏作って魂入れず」そのうえ変な方に行く事はジャップにはよくある話でw
まあ、「先代からの偉大な事業を引継ぎ、世の中を安定させる」の意味でならまあ坂井珍也が書いたとしても何らおかしくはないわな(*1)。せっかくなのでネット上にあった書経のテキスト見て元ネタの文章探してみた。そして見つけたのが、商書・盤庚上にある殷の19代目の王・盤庚(ばんこう)の、
「天其永我命於茲新邑、紹復先王之大業、綏四方。」(天其れ我が命を茲の新邑に永くして、先王の大業を紹ぎ復さしめて、四方をし綏んぜん。)(*2)
という言葉。要は、殷王朝発祥の地に5度目の遷都をしようとして国民から大ブーイングを喰らった事に対しての盤庚の「偉大な先王達の意を継いで殷を繁栄させる為にも王朝発祥の地に都を戻すんだ!!」という言い分。結果遷都は強行され、彼の目論み通り殷は繁栄してめでたしめでたしだったそうな……という訳なのだが、何か色々微妙過ぎるような気がするのは私が今の日本で暮らしている故なんだろうなw
(*1)ちなみに阪神本線の福島〜野田間および岩屋駅西側の隧道入口の偏額は時の社長の筆による。http://www.hanshin.co.jp/railfan/2200_1.html及びhttp://hanshin.co.jp/railfan/2884.htm参照のこと。)
(*2)『中國哲學書電子化計劃』(http://chinese.dsturgeon.net/)及び『黙斎を語る会』(http://mokusai.web.infoseek.co.jp/index.html)にあったテキスト(http://mokusai.web.infoseek.co.jpshushigakukihonsho/shokyou/shokyou_3_shousho_body.html)より。リンク先原文のままではなくこちらで少し手を加えています。